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読書録 本読みの貪欲

近畿地方の某田舎町で一人暮らし中。

料理研究家の研究。阿古真理『小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代』

どちらかといえば料理は好きだ。 だけど料理の本を読んだり、自炊関係のブログやテレビの料理番組を眺めるはもっと好きだ。 レシピ本を見ながら料理をすることよりも、ただただレシピ本を眺めていることの方が多い。 残業帰りに半額総菜やらインスタント食品…

「世界は僕を特別扱いしない」から始まる自由。『不自由な男たち――その生きづらさは、どこから来るのか』小島慶子・田中俊之

まったく。年齢性別、所得の多寡や家族の有無にかかわらず、生きづらい世の中ですね。 一若者としては、この先幸せになれる気がまったくしない。今日という日をだましだまし生きて、歳をとり、そして死んでいくのだろうなと思う。 『不自由な男たち――その生…

「定番だけじゃ人生つまらなくない?」『ほかの誰も薦めなかったとしても今のうちに読んでおくべきだと思う本を紹介します。』

今週のお題「読書の夏」 『ほかの誰も薦めなかったとしても今のうちに読んでおくべきだと思う本を紹介します。』、長い題名だ。だけれども、惹かれる題名である。 今のうち、とはいつのことか。それははっきりしている。14歳。河出書房出版社の「14歳の世渡…

詩のこころとは? 嶋岡晨『詩のたのしさ』

詩の本を読んだ。嶋岡晨『詩のたのしさ』(講談社現代新書)である。平易で読みやすく、詩の引用も多々あり、そしてそれらの詩の作者別の検索表が載っており高評価。個人的には、好きな詩である高村光太郎の『道程』の引用があり嬉しかった。高村光太郎の詩…

『火の賜物 ヒトは料理で進化した』 リチャード・ランカム著

究極のところ、私は「自分の人生とは何か」ということにしか興味がない。しかし「自分の人生とは何か」ということを考えるにあたり「人間とは何か」という問いは避けては通れないし、「人間とは何か」という問いに対するアプローチは多々あるとは思うが、そ…

広い部屋を持て余す日々。西和夫『二畳で豊かに住む』

学生時代、初めの二年は6畳、その後は8畳の部屋に住んでいた。就職を期に引っ越した先のアパートは、六畳二間の2DK。43平米ほどある、一人暮らしには広すぎる部屋である。南向きの角部屋で、明るさと和室があることが気に入ってここの部屋に決めた。 住んで…

経済成長の先、われわれはどこへ行くのか。『路地裏の資本主義』平川克美

『路地裏の資本主義』を読んだ。角川SSC新書の一冊。普通の新書よりも一回り大きく、行間も広い。新鮮。 本書は資本主義とその周辺について考えるエッセイである。専門書ではない。「路地裏」という題名があるからと言って、直接的に路地裏について語られる…

本が読みたくなる 成毛眞『面白い本』

私は今、とても難しい状況に置かれている。 最後の学生生活を満喫すべく本を読みたい。 が、引っ越しに向けて本を処分しなければならない。 こんなとき、人はどうすればよいのだろう。迷った末、とりあえず図書館へと足を運んだ。本は増えず、本を読める。図…

『依存症ビジネス 「廃人」製造社会の真実』デイミアン・トンプソン

年末年始に読んでいた本。『依存症ビジネス 「廃人」製造社会の真実』。お正月に読む本じゃない気がするが、気にしない。読んだところ、現代社会の一面、しかもなかなか日の当らない一面を見事に切りとった本であった。 それからサブタイトルがよい。『「廃…

『神、この人間的なもの―宗教をめぐる精神科医の対話―』なだいなだ

海外ニュースを見る。嫌な事件が多い。 宗教とは何か、考える。どうして人類は宗教を生みだしたのか。個人的には個々の宗教の教義よりも、「宗教」という仕組み自体がどうして生まれたのか、社会および個人のなかでどのような役割を果たしているのか、という…

『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』NHKスペシャル取材班

年末年始だからか、なにかと忙しい。1日16時間くらいは大学にいる気がする(徹夜や泊りこみしてないだけいいのだろうけど)。12月に入ってがっつりと読書量が減ってしまった。昨日など桜庭一樹の読書エッセイシリーズ『お好みの本入荷しました』(大好きなシリ…

縄文ロマン! 西田正規『人類史のなかの定住革命』 

以前、國分功一郎『暇と退屈の倫理学』を読んだときに「定住革命」という言葉を知った。 その言葉やその言葉が示すパラダイムがずっと引っかかっており、この度、「定住革命」の産みの親(たぶん)、西田正規による『人類史のなかの定住革命』を読んだ。 人…

別に検索したくはないけれど。東浩紀『弱いつながり 検索ワードを探す旅』

読んだ。面白かった。いろいろ考えた。 部分的には納得できることばかり。 ただし、全体を見た時、アレと思うところがある。目次は以下。 0 はじめに 強いネットと弱いリアル 1 旅に出る 台湾/インド 2 観光客になる 福島 3 モノに触れる アウシュヴィッツ 4…

『ひとりで死んでも孤独じゃない 「自立死」先進国アメリカ』 矢部武

人は歳をとる。 私もあなたもいつかは老人となる日がやってくる。もちろん老人になる前に亡くなる可能性もあるが、祖父母が存命であることや医療技術の進歩等を考え合わせると、あと50年ぐらいは軽く生きてしまう気がしなくもない。50年か……さて、50年後、私…

今流行りのアドラーを読んでみた!

どうやら世間ではアドラー心理学が流行っているようだ。きっかけとなったと思われる岸見一郎著『嫌われる勇気』は我が田舎町の本屋でも、入口付近に山積みされている。 6月1日16時現在、『嫌われる勇気』のアマゾンのカスタマーレビューは294件、評価は5つ星…

人生初の廃墟本。 『総天然色 廃墟本remix』 中田薫・文 中筋純・写真

何が「総天然色」なのか、何が「remix」なのか。 そう思いながらも、手に取りペラペラめくるうちに、何かがピンときて気づいたら購入していた。 疲れていたのかもしれない。 が、読む。 興味深い。いや、感慨深い。総天然色=オールカラー? 廃墟に興味はあ…

日本に生まれたんだから幸せに思え?『世界「比較貧困学」入門 日本はほんとうに恵まれているのか』 石井光太

ネット上でもリアルでも、経済的な愚痴をこぼす人に対して、「でも、アフリカなんかに比べたら、日本に生まれただけで幸せなんだから」という人がいる。 言われた方は、確かに日本は経済大国でもあるので、「それはそうだけど」と答えるしかない。 言いたい…

『~果てしない孤独~独身・無職者のリアル』 関水徹平・藤原宏美

スネップ、という言葉がある。というか近年開発された。本書は、そのまだ新しい概念「スネップ(孤立無業者)」を、実例を交えて解説、紹介する本である。 スネップ(SNEP)とは、経済学者の玄田有史教授が提唱した言葉で、文字通りには、孤立した(Solitary…

レールのない時代を生きる『リアル30’s ”生きづらさ”を理解するために』

毎日新聞に連載された記事とその記事に対するtwitterの反響をまとめた一冊。 連載は第4部まであったが、本書では前半の1部と2部が取りあげられている。 第1部 働いてる? 第2部 変えてみる? 本書で取り上げるのは1978-1982年ごろに生まれ、バブル経済を…

『死にたくないが、生きたくもない。』 小浜逸郎

世の中には秀逸なタイトルを冠した本がある。 『死にたくないが、生きたくもない。』、この題名を見た時、まさしく衝撃を受けた。自らの心情をぴたりと表わす言葉がそこにはあった。 「死にたくないが、生きたくもない」 思わず口の中で転がしたくなる。語呂…

クーポンで本を買う 『哲学入門』 戸田山和久

東京駅のいくつかの店舗で使えるクーポン券を頂いた。 額にして1000円分。 一人暮らしの学生にとってはなかなか嬉しいお小遣いである。 クーポン券を使える店舗の中に書店を見つけ、1000円分すべてを書籍に充てることを決意した。しかし実際書店へ行くと1000…

就活生としての私と『無痛文明論』

ちょっと考えてみた。 というのも、就活に口出ししてくる親に、自分では珍しいぐらいにイライラし、読んでいる本を通して自らを客観視する必要を感じたからだ。就活生の皆さんは、親からの口出しをどのように乗り切っているのだろう。 以下、読書感想という…

『いますぐ書け、の文章法』堀井憲一郎

自意識過剰なため、良い文章を書きたいと常々思っている。 なので文章の書き方的な本をみると、ついつい買ってしまう。 そのようにして買った本の一つが堀井憲一郎『いますぐ書け、の文章法』。 さっそく怒られた。 文章を書くからには、きちんとした文章を…

「老い」の発見 『老いの歌―新しく生きる時間へ』小高 賢

「老い」を詠むのに短歌はぴったりのツールである。 なぜならば、短歌は「私」を詠むのに適しているからだ。 俳句は「私」を詠み込むには短すぎ、小説では「私」以外の人間の視点も必要だ。 定型であることは、表現を狭める枠ではなく、むしろ表現することの…

あの年の冬はもっと寒かった 鴨下信一『誰も「戦後」を覚えていない』

感動とは何か。 世界観が反転するような心の動きである。 10年程前に流行った「感動=泣かせる」の図式を私は信じない。 そんな私が大学生になってから最も「感動」した本のなかに、坂口安吾『戦争と一人の女』がある。 2012年映画化もされた。 残念ながら見…

『ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院』水月昭道

読んだ。 大昔に読んだ気がする(5年ほど前か)、『高学歴ワーキングプア』の続編ともいえる本作。 おぼろげにある前作の記憶に比べ、よりエッセイ色が強い気がする。 中身は、 第一部 派遣村・ブラック企業化する大学院 第二部 希望を捨て、「しぶとく」生…

本と共に生きる 『強く生きるために読む古典』 岡敦

どうして古典作品を読まねばいけないのか。 このような議論は今まで星の数ほどされてきただろうし、これからもされるだろう。 私個人の見解としては、読む必要のあるべき本など一冊もない。 それが古典であっても、今年のベストセラーであっても。ではなぜ私…

『あなたの中の異常心理』岡田尊司

うまくまとめられる気がしない。 読んでいる本は岡田尊司の『あなたの中の異常心理』 文章が体に入ってこない。 他の本と同時並行で読んでいるため集中できていないからか、それとも内容に疑問を覚えるからか。 メモを取りながら読み進めないと、何が大事な…

人類哲学は人類を救えるか。『人類哲学序説』 梅原猛

哲学と思索と宗教と人生論の違いが良く分からない。 一応理系の人間なので、科学とは何かということは習ったが、哲学の諸学派の科学的な正当性というものは良く分からない。が、私のような趣味としての読書や思索のまねごとには関係ない。 そのため私は文字…