読書録 本読みの貪欲

近畿地方の某田舎町で一人暮らし中。

倉橋由美子『シュンポシオン』

本が溜まっていく。 このところ、買ったり借りたりする本>読む本、なので、部屋にどんどんと未読本が溜まっていく。読もう読もうとは思うものの、無理してまで本は読むものでもなく、とすれば、寝る前の30分読書で消化できる量はたかが知れており、その結果…

おかあさんの本棚。

今週のお題「これ、うちのおかんだけ?」 今週のお題に便乗。ちなみにうちでは「おかん」という言葉は使わない。父も自分も兄弟も「お母さん」と呼ぶ。 両親はそれなりに読書好きだった。小さい頃から図書館に連れていってもらっていたし、子供たちが家を出…

一人暮らしと新聞。

引っ越してから2ヶ月。新しい町にも徐々に慣れてきた。 新生活も慣れてしまえばただの日常。新鮮な驚きも日々の煩わしさにかわる。 そんな日常の日々でちょっと悩んでいることがある。新聞だ。 一人暮らしの皆さん、新聞は購読していますか。 当たり前のよ…

初任給で買った本。『衣更着信詩集』

金曜日の夜だからビールを飲まないといけない気がする。 そんな社会人1年生の夜。 プルトップを開け、アルミ缶を傾けると、タンサンが喉を駆ける。 ビールを飲みたい、思いつつ飲む発泡性リキュール。 ゴールデンウィークからのダメ人間モードで、すっかり…

『火の賜物 ヒトは料理で進化した』 リチャード・ランカム著

究極のところ、私は「自分の人生とは何か」ということにしか興味がない。しかし「自分の人生とは何か」ということを考えるにあたり「人間とは何か」という問いは避けては通れないし、「人間とは何か」という問いに対するアプローチは多々あるとは思うが、そ…

『頑張って生きるのが嫌な人のための本 ゆるく自由に生きるレッスン』海猫沢めろん

魅力的な題名だ。『頑張って生きるのが嫌な人のための本』。再読だが、二回ともこの題名にやられた。自己啓発本だろうと思いつつも思わず手にとってしまう。だって頑張って生きたくないんだもん。そのうえ、頑張って生きたくない、と自覚してしまう真面目さ…

【日記】 嬉しかった言葉

今週のお題特別編「嬉しかった言葉 」 〈春のブログキャンペーン ファイナル〉 当事者になってみないと分からないことがある。 たとえば。 社会人になるということ。就職して1ヶ月。就職活動の影響か会社は怖いところだと思い込んでいた。しかし実際のとこ…

「サヨナラ」ダケガ人生ダ 『画本 厄除け詩集』井伏鱒二

井伏鱒二といえば『山椒魚』。小説家というイメージが強く、詩はほとんど読んだことがなかった。 それでもどこかで聞いたことのあるフレーズ「コノサカヅキヲ受ケテクレ」「サヨナラダケガ人生ダ」。井伏鱒二が、于武陵の漢詩『勧酒』を和訳したものだ。「人…

広い部屋を持て余す日々。西和夫『二畳で豊かに住む』

学生時代、初めの二年は6畳、その後は8畳の部屋に住んでいた。就職を期に引っ越した先のアパートは、六畳二間の2DK。43平米ほどある、一人暮らしには広すぎる部屋である。南向きの角部屋で、明るさと和室があることが気に入ってここの部屋に決めた。 住んで…

「MADE IN TOKYO」な大学ノートを衝動買い!

先日の夜。持て余していた時間を有効に使うべきであると結論付けた。一人でできる有効な時間の使い方。趣味がある人間は良い。その時間を趣味に費やせばよい。では、趣味のない人間はどうすべきか。私は勉強しようと思った。真面目系クズ人間の本領発揮だ。 …

【日記】欲しいものがない、ということ。

今週のお題特別編「子供の頃に欲しかったもの」〈春のブログキャンペーン 第3週〉 好奇心が強い子供だった。 欲しいものはいっぱいあった。 社会人になって半月ほど経った。自分の内面の変わりように呆然としている。 学生時代を通し、ずっと頭を悩ませてい…

経済成長の先、われわれはどこへ行くのか。『路地裏の資本主義』平川克美

『路地裏の資本主義』を読んだ。角川SSC新書の一冊。普通の新書よりも一回り大きく、行間も広い。新鮮。 本書は資本主義とその周辺について考えるエッセイである。専門書ではない。「路地裏」という題名があるからと言って、直接的に路地裏について語られる…

古川日出男のショートショート 『夏が、空に、泳いで』

本に書かれた情景が、日常のふとした瞬間に立ちあがってくることがある。まるで白昼夢のように。あるいは。ある単語が思い浮かんだと思えば、その単語は脳内を漂い、やがて単語は意味を持った一節となり、そして私はかつて読んだことのある本の題名に思い至…

新生活、読書生活。

今週のお題特別編「この春に始めたいこと・始めたこと」 〈春のブログキャンペーン 第2週〉 社会人になり2週間ほどが経った。桜は散った。ブログの更新が止まっている。読書欲が減退している。 まだ研修期間なので時間的には学生時代よりも余裕がある。それ…

学生を卒業しました。印象的だった本best5

今週のお題「卒業」 昨日、大学の卒業式だった。引越し先の町から大学までの交通費がざっと見積もって往復8万ほどなので出席しなかったけど。 ともかく6歳の時からはじまった20年近くにわたる学生生活が終わるわけだ。よく順調にレールから外れずここまでき…

【日記】引越し先の図書館など

転入届を出しに市役所へ行ってきた。その際頂いた冊子によると、今秋、図書館機能を含んだ複合施設が開館するらしい。場所も、今ある図書館よりもアパートから近い。どの程度の規模の施設なのか、そして蔵書数がどんなもんなのかがものすごく気になる。いや…

【日記】引っ越しました

先日、北の田舎町から関西地方の田舎町へと引越しました。さすがに引越しは忙しく、ここ二日ほど本を開いてもいない。そろそろ本を読みたいのだが、まだ本棚がないのでダンボールを開ける勇気が出ない。ちなみに新居での目標は、蔵書数を500冊以下でキープす…

【日記】引越し準備中。

久しぶりのブログ更新。春休み、実家に帰省したり、卒業旅行笑を楽しんだりしていた。 卒業旅行では読書も進み、長編二編+中篇二編+エッセイ一冊を読了(内訳:『悪魔が来りて笛を吹く』『卵をめぐる祖父の戦争』『カーミラ』『にんじん』『最後の晩餐』)。…

映画感想 『愛のむきだし』園子温監督。

本を読んだり、映画のDVDを観たりして過ごしている。「学生生活最後の春休み」という何でも許されそうな響きに負けて、ひきこもりな生活を送っている。 せっかくなので、ものすごく長いという評判の映画DVDを借りてきた。『愛のむきだし』。なんとDVDも上巻…

本が読みたくなる 成毛眞『面白い本』

私は今、とても難しい状況に置かれている。 最後の学生生活を満喫すべく本を読みたい。 が、引っ越しに向けて本を処分しなければならない。 こんなとき、人はどうすればよいのだろう。迷った末、とりあえず図書館へと足を運んだ。本は増えず、本を読める。図…

amazarashiが好きだという話(と、好きな歌詞を少し紹介)

最近、amazarashiというバンドにハマっている。 これは自分のなかでは凄いことである。四半世紀近く生きてきて、特定の音楽グループを好きになるということは初めての経験だ。それまで自分には「興味を持つ」という最低限の音楽の才能もないものだと思ってい…

世捨人にすらなれない。車谷長吉『贋世捨人』

私小説を無性に読みたくなるときがある。人間のダメなところをみたい、という切実な欲求に襲われることがある。そんな欲求に見事応えてくれた一冊。車谷長吉『贋世捨人』は人間のダメなところを見事白日の下に引きずり出す。 人間の偉さには、どんなに偉い人…

ようやく読んだ話題作。ピエール・ルメートル『その女アレックス』

久しぶりのミステリとして前々から気になっていたピエール・ルメートル『その女アレックス』を読んだ。フランスミステリ。雑誌やブログで絶賛されているのを読み、昨年の秋ごろから読みたいと思っていた。本屋に行くたびに、文庫ベスト棚に並んでるのを見て…

意識低い系な学生生活雑感

忙しかった。が、とにかく卒論の提出および発表が終わり、学外における発表も残りひとつとなり、一山越えた感がある今日この頃。本を読むことはともかく、ネットで遊ぶ暇はなかった。計画性のなさが原因といわれればそれまでだが。 二月も終わりに近くなり、…

今年の目標(読書篇)の反省とアンソロジー『とっておきの名短篇』

今週のお題「今年の抱負」 今週のテーマは「今年の抱負」。だが、今年の抱負というか目標(読書編)はすでに書いてしまった。 一、量より質の読書 二、でも、だらだらとネットしたりテレビ観たりするぐらいなら本を読む 三、敬遠しないで詩歌とも親しむ 【日…

風呂で詩を読む。『孤独な泳ぎ手』衣更着信

秋頃から時折、小池昌代編著『通勤電車で読む詩集』という本を風呂読書中に読んでいる。何度も読んでいるうちに、自然とお気に入りの詩は変わっていき、初読時には大して心に残らなかった詩が今はとても好きになったりもしている。再読、繰り返し読むって大…

『枯木灘』の前日譚 芥川賞受賞作・中上健次『岬』

疲れている。 用事があって横浜まで行ってきた。夕方の飛行機で田舎町に帰って来て、夕食を食べ、今この文章を書いている。そしてとても疲れている。 久しぶりに都会に出たせいか、長時間歩き回ったせいか、昨夜見た嫌な夢のせいか(教授にハードな実験日程を…

『依存症ビジネス 「廃人」製造社会の真実』デイミアン・トンプソン

年末年始に読んでいた本。『依存症ビジネス 「廃人」製造社会の真実』。お正月に読む本じゃない気がするが、気にしない。読んだところ、現代社会の一面、しかもなかなか日の当らない一面を見事に切りとった本であった。 それからサブタイトルがよい。『「廃…

究極の自業自得 メアリ・シェリー原作小説『フランケンシュタイン』(森下弓子 和訳)

日本で最も知られた西洋妖怪の一人が「フランケンシュタイン」だろう。 本書を読む前のイメージは、顔色の悪いつぎはぎだらけの人造人間、といったものだった。雑学知識が豊富な方は、このフランケンシュタインというのが、妖怪自体の名前ではなく、妖怪を作…

『疲れすぎて眠れぬ夜のために』内田樹

学生の本分である学業で忙しいのと、にも関わらず、ドストエフスキーの長編小説(『白痴』。新潮文庫で300ページくらいしか読んでいないけど、なんだか恋愛小説っぽい。面白い)を読み始めてしまったので、なかなかブログの記事を書く時間が取れない。ぼおっ…

2015年はじめの一冊 開高健『人とこの世界』

年末から年始にかけて読んでいた本の感想を書いておこうと思う。開高健の人物エッセイ『人とこの世界』。 人物エッセイと書いたが、適当な語が見当たらない。裏表紙のあらすじには「人物フィクション」という言葉がある。著者は、作家や詩人や芸術家について…

『神、この人間的なもの―宗教をめぐる精神科医の対話―』なだいなだ

海外ニュースを見る。嫌な事件が多い。 宗教とは何か、考える。どうして人類は宗教を生みだしたのか。個人的には個々の宗教の教義よりも、「宗教」という仕組み自体がどうして生まれたのか、社会および個人のなかでどのような役割を果たしているのか、という…

【日記】2015年 本屋はじめ

今週のお題「年末年始の風景」〈今週の一枚〉 ベッドを窓際に置いている。 朝、目が覚め上半身を起こすと同時にカーテンを開ける。天気予報は見ないので、毎日の天気がその日起きてからのお楽しみになっている。晴れていると嬉しいし、天気が悪いと少し憂鬱…

今更ながら映画『インターステラー』感想。

年末、映画館へ行ってきた。2014年の見納めは『インターステラー』だった。今更かよ、との声が聞こえてきそう。昼間にしかやっていないので年末の休み気分に乗じてに行ってきた。年末とはいうものの平日のお昼に映画館。ちょっとした罪悪感もスパイスに、と…

【日記】2015年の読書目標。元旦広告を読む。

あけましておめでとうございます。 学生時代最後の追い込み。大晦日も元旦も研究室で過ごしています。 昨日から2015年。5で割り切れるから好きと言ったら友達に笑われた。2014、26という数字より2015、27という数字の方がずっと好きだ。 正月の朝。私はいつ…

2014年に読んだ本で印象的だった本5冊+α

年末。楽しみのひとつは読書ノートを見直すこと。アナログなノートに、読み終わったあたりの日付と題名だけを記すというシンプルな読書ノートをつけて3年になる。ノートは廃番となったミドリのMDノートライトA5横枠。今年でノートも半分まできた。 今年1年で…

来年に向けてほしい本

ゆく年くる年2015「貼り付け機能でプレゼントキャンペーン」「貼り付け機能で欲しいものが当たる!」らしい。思わず応募ページをブクマしてしまった。 欲しいもの、という言葉ですぐに思いついたのが羽根布団。あったかい、いい羽根布団が欲しいです。ニトリ…

色気より食い気なクリスマス 内田百閒『御馳走帖』を読み返す。

クリスマスである。今年は24日25日ともに平日であることもあり、普段通りに過ごしたという友人が多かった。私も例に漏れず、どちらの日もいつも通り学校にきて、実験して、論文をまとめていた。ネットを見ると、リア充を羨むあまりクリスマスまで憎むような…

生きづらさにお別れしたいときに読んだ詩集。廿楽順治『化車』

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉 体調を崩したり(クリスマス会・忘年会欠席)、車が壊れたり(ファンベルトとバッテリーの交換2万円)、論文が進まなかったりと(休んじゃった)、散々な週末だった。図書館も本屋も行けなかった…… 思い返…

不倫小説。井上荒野『誰よりも美しい妻』

そろそろクリスマス。クリスマスっぽい本でも読むかと思い図書館へ行くものの「クリスマス本コーナー」(図書館の企画棚)に並べられた絵本たちに興味は惹かれず、『クリスマス・キャロル』でも読めばいいのかと思うもそんな気にもなれず、いつも通りのセレク…

『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』NHKスペシャル取材班

年末年始だからか、なにかと忙しい。1日16時間くらいは大学にいる気がする(徹夜や泊りこみしてないだけいいのだろうけど)。12月に入ってがっつりと読書量が減ってしまった。昨日など桜庭一樹の読書エッセイシリーズ『お好みの本入荷しました』(大好きなシリ…

【日記】寒い夜の風呂読書

12月。ついに本格的な冬がやってきた。我が田舎町はどちらかといえば雪国なので、すでに道路も屋根も雪で白くなっている。雪化粧という言葉があるが「化粧」の域はもうとっくに越えている。ひたすらに白い世界である。定型的にいえば、一面の銀世界。冬が嫌…

正直な読書エッセイ 池澤春菜『乙女の読書道』

先日晒した本棚写真。今更ながら恥ずかしくなってきた。 本棚の写真が印象的な読書エッセイを読んでいる。ちょっと前から気になっていた読書エッセイ『乙女の読書道』。題名に「乙女」って。なんだか恥ずかしい。しかし表紙写真――著者と思われる若い女性とそ…

2015年手帳選び。ほぼ日手帳weeksにしました。

文房具好きのみなさんこんにちは。12月ですね。12月といえば新しい手帳を決める季節。本屋や文房具コーナーにはずらりと新しい手帳が並ぶ。雑誌は手帳特集を組み、本屋には手帳術の本のみならず特定の手帳のためのムックまで並ぶ。ほぼ日手帳の本やNOLTY(旧…

【日記】平日ブックオフでの収穫。

本棚晒しのついでに本の整理をした。流れに乗り遅れてる気もしますが本棚晒します。 - 読書録 本読みの貪欲 その後さらに整理を続け、文庫は日本人作者棚と翻訳物棚に大雑把に分けた。 雑な分類だが、今まで整理された本棚というものを持っていなかった私は…

【第2回】短編小説の集い参加します。タイトル『ホワイト・クリスマス』

第0回、第1回に引き続き、【第2回】短編小説の集いに参加させて頂きます!【第2回】短編小説の集いのお知らせと募集要項 - 短編小説の集い「のべらっくす」 三人称推奨とのこと。ごめんなさい、一人称です。それから、来月参加できるかどうか分からないので…

私はあなたを理解している、という傲慢さを暴く アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』

私の中のアガサ・クリスティランキング1位は『アクロイド殺し』であった。シェパード先生大好き。 が、まさかの非ミステリ小説がこの座を奪おうとしている。『春にして君を離れ』、めちゃくちゃ面白い。 人は死なない、探偵も出てこない、イベントすら起き…

流れに乗り遅れてる気もしますが本棚晒します。

読書感想ブログを書いているのになんだが、基本的に読んでいる本を知られたくない。 理由?そりゃあ、恥ずかしいからだ。 こんな本読んでいるんだと思われることが恥ずかしい。 自分の頭の中を晒してしまうようで恥ずかしい。 自意識過剰なのは分かっている…

ポール・オースター『幽霊たち』 柴田元幸訳

不思議な本を読んだ。P・オースター『幽霊たち』。 ポール・オースターの本を読むのはこれで2冊目。彼がどのような作家であるのかはまだ掴めずにいる。(一冊目は『ブルックリン・フォーリーズ』。ちなみにこの本の舞台もブルックリンだ) 代表的なアメリカ現…

村上春樹訳のディストピア小説 マーセル・セロー『極北』  「遠くへ行きたい」 #地元発見伝

「遠くへ行きたい」 #地元発見伝地元の魅力を発見しよう!特別企画「地元発見伝」 遠いところに行きたい。どこか遠いところへ。よく思う。最近は、どこへ行っても結局おんなじ、などと冷めた風に思ったりもする。でもやはり、どこか遠くへ行きたい。いろいろ…