読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

読書録 本読みの貪欲

近畿地方の某田舎町で一人暮らし中。

第0回短編小説の集い個人感想

ぜろすけ様の呼びかけで開催された第0回短編小説の集い。応募作は40作を超えるとのこと。すごい。

先週末、応募作品に一通り目を通しました。
個人感想募集とのことですので、少し書いてみます。全部の感想を書く筆力がないため、気になった作品を5点をあげてみます。すみません。順番は適当。
文学的な価値というものがどこで決まるのか私はまったく無知なので、客観的な良し悪しではなく個人的な好みで選んでます。(個人ブログにそこまで求めている人はいないと思いますが念のため)

一言感想(である調に他意はないです)

・『金魚姫』by「価値のない話」id:zeromoon

視点の移動がとてもよい。一人の背後に張り付く系三人称なのに、前半はオトメちゃん、後半は未歌視点。
視点移動という手法自体は良くあるが、前半で感情移入させておいて後半で落とす、というのが利いている。
冷たい未歌が素敵。「歌」、「未」満という名前も素敵。

・『ひろいもの』by「ぐるりみち」id:ornith

絵本のような作品。といっても絵本じゃないところがポイントか。
繰り返し、天丼というのは古典技法だが、技法というのはやはり技法となるわけがあるわけで、うまく使われると良いなと思った。
拾われるものに一貫性があるようでないところも良い。
そして最後の一言「ぼくもすてきな女性に拾われたいなあ」が素敵。立場の逆転。

・『北風と太陽と桃太郎』by「何かのヒント」id:ankoro

昔話の揶揄(プロ作家のものでは倉橋由美子の掌編など)は大好物。語り口や神の視点やストーリー性が前面に出るところ(ザ・虚構性!)などが好き、と自己分析。
二つの昔話を組み合わせる、しかも、和洋折衷というところに新しさを感じた。
鬼たちが少しかわいそうだけど、めでたしめでたしなのかな。

・『Its apple』by「nerumae」id:macchauno

面白いなー完成度高いなーこういうレベルの作品を書けるようになりたいなーと思いながら読んだ。
いやらしくないのに、艶がある。描写が丁寧だからか。
お題のりんごの使い方もうまい。エデンでイブでアダムズアップル。

・『俺らは「トモダチ」だよね?~自殺名所の東尋坊に出かける3人の友人のほんとにあった怖い話~』by「キングギドラの日常」id:Ghidorah

ホラーは苦手。普段は「東尋坊」「怖い話」というキーワードを見た時点でクリックしないのだけど、このような機会なので読んだ。
で、衝撃を受けた。文章+写真という組み合わせに。写真が心霊写真だったらどうしようかと思い、頑張って目に入らないようにし文章を追った。ごめんなさい。

文字に画を組み合わせるということは別に新しくもなんともない。絵本やラノベなど例はいくらでもある。
小説を書きたいと思うと、つい、文章で勝負と思ってしまう。
しかしネット時代の文学というものを考えると、この作品のように一作品内のメディアリミックスを考えていくことも重要なのではないかと思う。
写真と組み合わせたり、映像と組み合わせたり、想像が膨らむ。BGM指定、とかも有りかも。もっともすでに様々な取り組みが行われているのかもしれないが。

もちろん、文章だけで勝負することも大切だろう。
私は言葉で遊ぶことが好きなので、なんだかんだ言っても文章による表現は死ぬまで捨てないと思う。
ちなみに上記のことを考えたのは、少し前に『それでも、読書をやめない理由』(デヴィッド・L・ユーリン)という本を読んだからだと思われる。影響されやすいので。
そのときの感想はこちら。宣伝。

今回の企画に参加してよかったこと。

箇条書き。あとで修正するかも。

・書いた小品に感想をいただけたこと
・読んだことなかったブログに出会えたこと
・もっと小説書きたいなと思ったこと
・小説の書き方的な本を手に取って読む機会になったこと
・自分の文章は主観的にしか見られない、ということを自覚したこと(客観的になりたい)

以上。もし次回があれば参加したいな。

広告を非表示にする