本が読みたくなる 成毛眞『面白い本』
私は今、とても難しい状況に置かれている。
最後の学生生活を満喫すべく本を読みたい。
が、引っ越しに向けて本を処分しなければならない。
こんなとき、人はどうすればよいのだろう。迷った末、とりあえず図書館へと足を運んだ。本は増えず、本を読める。図書館とは素晴らしい。そこで借りてしまった本。成毛眞『面白い本』。その名の通り、面白い本をひたすら紹介していく新書だ。
面白い本を紹介する本は面白い、の法則
紹介されている本はほとんど全てノンフィクション。フィクション読みの私には、読んだことがある本よりも知らない本あるいは題名は知っていても読んでいない本が多かった。だからこそ、とても刺激的であった。
一冊あたりの紹介文はそれほど長くない。さらっと読める紹介文が100冊分(本末に+αで有名どころの紹介もある)。そしてその100冊すべてが面白そう。うん、全部、読んでみたい。が、最後まで読んだときに明かされるのは、紹介されている本全て買うと20万円になるらしいという事実……
これを高いと思うか安いと思うか。その判断は読者の皆さんにおまかせしよう。
うーん、ちょっと高いかな。でも、100冊あればだいぶ楽しめるんだろうなと思う。
また、前文にある著者の言葉も、ただの本好き人間としては励まされる。
読者は道楽。そういう割り切りが大事だと私は思っている。成功するためにとか、何かの役に立つようにとか、目的をもって本を読むのはおカド違いというものだ。それではせっかくの面白い本も、面白くなくなってしまう。
そうだそうだ、と心から声援を送った。これからも純粋に読書を楽しみたい。
読んでみたいと思った本
最後に、特に気になった本を防忘録代わりにメモ。続編である『もっと面白い本』も読んだが、『面白い本』に紹介されている本の方が、読んでみたいと思った本は多かった気がする。
『イヴの七人の娘たち』ブライアンン・サックス
→人類学の本は好きです。
『TOKYO STYLE』都築響一
→引っ越し先の一人暮らし住居の参考に…ならなくてもいいから読みたい。
『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』ウェンディ・ムーア
→『開かせていただき光栄です』でも参考書としてあがっていたような……
『暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで』サイモン・シン
→以前から気になっていた。読めるかな?
『鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活』ハラルト・シュテュンプケ
→これも本屋で見て気になっていた。イラストもよい。
『スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち』デヴィッド・フィッシャー
→戦争もの。でも面白そう!
『ぼくの脳を返して―ロボトミー手術に翻弄sれたある少年の物語』ハワード・ダリ―、チャールズ・フレミング
→不謹慎かもだけど、これも面白そう!
こう書いていると、やっぱり本屋へと行きたくなってきた。本買いたいなあ。