読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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【日記】 嬉しかった言葉

今週のお題特別編「嬉しかった言葉 」
〈春のブログキャンペーン ファイナル〉

 当事者になってみないと分からないことがある。

 たとえば。

 社会人になるということ。就職して1ヶ月。就職活動の影響か会社は怖いところだと思い込んでいた。しかし実際のところ、会社は会社でしかなくて、その中にはさまざまな性格、能力を持った先輩がいて、だいたいのところ会社に属している人間が日本人の大半であって、自分自身もただの凡人に過ぎないからにはなんとなく会社に馴染むことができて、とにかく毎日嫌だなあと思いながら会社に通う日々を送っている。働きたくないなあと思いつつも、休みの日となると何をしたらいいのか分からないのも典型的な日本人ではないか(偏見)。
 

 たとえば。

 働きながらブログを更新する難しさについて。一年ほど前だろうか。「就職すると同時にブログをやめる人間が多い、それは悲しい、ぜひ社会人となってもブログを続けて欲しい」という趣旨のブログ記事を読んだ記憶がある。その記事を読んだとき、私はもちろん学生で、週2、3回、時には2時間ほどかけてブログを書いていた。読みながら、不思議だった。どうしてせっかく続けてきたブログをやめしまうのだろう、と。自分は社会人となっても自分のペースを保ちつつブログを続けよう、と。
 学校を卒業してみて。ブログを定期的に更新することの難しさを実感している。
 ネタがないわけではない。しかし言葉が出てこない。学生時代に感じていた自分のなかに言葉が溢れている感覚が、いまや、ない。空っぽ。空虚。メモ帳を立ち上げ、真っ白な画面に向かい、見つけるのは自分という人間のつまらなさ。何もかけずに、シャットダウン。
 いや、ほんとにすごいと思います。働きながら、あるいは家事や子育てをしながら、ブログの更新を続ける皆さんを。
 何も書けない、書けないといいつつも、本当は「何か」を書きたい自分がいます。
 モラトリアムに浸っていたいだけ? そうかもしれない。つまり、成熟拒否? そうなのだろうか。でも、私は、書くことを続けていきたい。その結果が何になるのか。たぶん、何にもならないだろう。それでも。いつか、もしかしたら、また私の中に言葉が溢れるかもしれない。私は待っている、そのときを。将来の自分が、老いた、あるいは、落ちぶれた自分が、どのような景色を見るのか。自虐的な楽しみ。それでも、楽しみは楽しみだ。

 当事者になってみても分からないこともある。

 自分はどうして、読書ブログを続けているのだろう。はじめは軽い気持ちだった。ブログをはじめたきっかけ。ある日、読書友達が欲しいと思った。気づいてしまったその気持ちは、切実な要求となって、私自身を動かした。その日のうちにブログを立ちあげていた。タイトルは、一瞬迷った。迷った末、迷う時間も惜しく思った。だから、「読書録」。安易なタイトルをつけた。
 読書友達ができたか、と問われれば、否。友達、というのをつくることの難しさは、リアルでもネットでもおんなじだ。身体的な接触がないぶんネットの方が難しいかもしれない。
 それでも顔馴染みはできた。ブログをはじめるまで、ほとんどブログというものを読んだことがなかった。それがブログをはじめることで、よく見に行き更新を楽しみにするブログができ、自分のブログを更新するたびに見に来てくれる方が現れた。それは些細な変化だ。私のリアルな生活には、何も影響を与えない。それでも、その些細な事象を楽しみにしている自分がいる。

 それでも、ときどき自問する。どうしてブログを書いているのか。書くだけなら紙と鉛筆があればよい。私一人が弱小ブログを続けようがやめようが、誰にも影響はない。なぜ続けるのか。

 答えは見つからない。見つかることもないかもしれない。

 それでも、もう少し、いやできれば出来るだけ長く、このブログを続けたいと思う。10年続ければ何かになるかもしれない、そんな甘い期待はない。私は何も変わらないだろう。でも10年読書ブログを続けるなんて素敵ではないか。私は、長く続いているブログが好きだ。量より質。でも「大量」は質を上回る。

 それにこのようなしょうもないことを書いているブログでも、たまに嬉しいことが起こる。
 読書友達を作りたくてはじめた読書ブログ。その主として、「この本読みたい」というコメントやブックマークを頂けることがとても嬉しい。ほんとに嬉しい。ブクマコメントが欲しくて記事を書いたわけではない。けれども、マイナーな、読者層が限られているような本「この本買う!」というブクマがついたとき、本を読んでいてよかったなと心から思う。

 ところでこの記事が、このブログの200番目の記事となる。1年5ヶ月で200記事、というスローペース。あまり良いブログユーザーではないかもしれない。それでもちょっとした継続ではあると思う。どこまで続くか分からない。でも、もうあと少しだけ、書くことを続けようと思う。
 最後に、このブログを読んでくださった皆さんに感謝を述べてこの記事をアップしようと思う。

 本当にありがとうございました。頑張って生きて、頑張って読んで、頑張って書こうと思います。これからも「読書録」よろしくお願いいたします!