読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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読書感想を書くことは難しい

梅雨も明け、本格的に蝉たちが鳴き始めている。学生たちはもうすぐ夏休みである。

夏休みといえば読書感想文である。大人になった今、改めて思うのは読書の感想を書くことの難しさである。4年間ほど、読書ブログを続けているが、一向にコツがつかめない。今の状態で、学生時代に戻ったとしても、良い感想文が書ける気は全くしない。

小説の感想を書くのは難しい

読書の感想、特に小説の感想を書くことは難しい。その理由のひとつは、「面白かった」という感想を改めて言語化することが難しいからであると思う。私が読書ブログで伝えたいことは「この本面白かったよ!」というシンプルなことである。しかし、面白かった本を面白かったと伝えるだけでは芸がない。良かった本のAmazonのページに星をつければ良いだけの話になってしまう。

面白かったと伝えるためには、私が小説のどこをどのように読み、そしてどう思ったのかを伝える必要があるだろう。そのためには、まず、自分の中で、自分が面白がっていることを認識しなければならない。なんとなく、面白いなあと読み進めるだけでは、面白いの言語化はできない。読後にでも「面白かった!では私にとってこの本は、どうしてこんなにも面白かったのだろか?」という問いを立てなければならない。
私が読書の感想をブログに書こうとするものの、言葉が出てこず挫折するのは、この問いを立てることが出来ていないからだろう。文章の表面をなぞるように面白がっているだけで、自分の中で咀嚼していない。だから、面白かった以上の感想が出てこない。

どのような感想文が読みたいか

私は読書ブログや読書エッセイを読むことも好きである。特に、作者が生活のなかでどのように本を手に取り、どのように読んだのか分かるエッセイが好きだ。本を読んで、何を連想したのか、何を考えたのか。本を読んだ結果、作者がどう変わったのか、変わらなかったのか。

他の人が本とどのように付き合っているのか、それを知りたいと思う。私は本が人を変える魔力があると信じているし、だからこそ読書は面白いと思う。その魔力が伝わってくるような感想を読みたい。そして出来れば書いてみたい。

そのためにも、もう少し自覚的に、どうして私はその本を手に取ったのか、その本をどのように読んだのか、そして、読んでどのように感じたのか、問いを投げかけながら、読書に向き合いたい。