【日記】東京から帰ってきた。
東京から帰ってきた。四泊五日。帰ってきた田舎町はびっくりするほど寒い。とりあえずタイヤ交換した。
キンドルに新しい本を入れて持っていったにも関わらずやっぱり本屋へ寄ってしまった。
今回の東京行きで読了したのは
『ユービック』フィリップ・K・ディック
ページを開いていきなりのSF世界にクラクラした。SFなのだから当たり前かもしれないのだけれど、SF初心者にはなかなか慣れない。SF世界に慣れたころにはページをめくる手が止まらない。ユービックとは何だ? 主人公がいる世界はどこだ? そして迎える結末。キンドルだと表紙絵が楽しめないのはちょっと残念。
『きれぎれ』町田康
こちらは文体にクラクラする本。すごいスピード感。比喩。飛躍。そして主人公のダメ人間さが半端ない。私小説? だったらすごい。いや、私小説じゃなくとも十分すごい。町田康は初読。中毒性があるらしいが、分かる気がする。『きれぎれ』は芥川賞受賞作だったはずだが、個人的には一緒に収録されている『人生の聖』という連作の方が好き。
『十九歳の地図』中上健次
短編集。表題作『十九歳の地図』は、以前から名前は聞いたことがあった。新聞配達をしながら受験勉強をする浪人生の話。屈折した日々を描く。ほかには、『一番はじめの出来事』『蝸牛』『補陀落』の計四編。『枯木灘』な世界を描く(『枯木灘』シリーズとは別作品だが、設定など通じるものがある)、『一番はじめの出来事』(子供のときの末弟視点)と『補陀落』(青年期の末弟とその姉の視点)が好き。「補陀落」(ふだらく)とは「観音があらわれたという霊場」らしい(by新明解さん)。
『最貧困女子』鈴木大介
本屋で買った本。買って正解。この本のポイントは最近メディアで取り上げられている「貧困女子」ではなく「最貧困女子」をテーマにしている点だろう。そして貧困と貧乏は違う。描かれている貧困は壮絶である。知的・精神・発達障害者と売春の関係にまで踏み込んでいる。福祉のあり方そのものから考えていく必要があるのではないかなと思った。
四冊か。短編集『十九歳の地図』は以前途中まで読んでいたので、今回読んだのは後半二編だけ。
それから穂村弘『短歌という爆弾』も読んでいたのだが、あるページまできたところ、キンドルさんの画面に
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の文字。旅先でやめてほしい。このようなトラブルが起こる可能性があるので、アナログな本も手放せなくなってしまう。
今回、結局本を買ってしまったのは「やっぱりお風呂でも本読みたいな」などと思ってしまったからだ。
充電の残りを気にしたり、多少の水濡れを気にしなくてもよいのはアナログ本の大きな利点であると改めて思った。とりあえずブログ書いたら図書館行きます。ファンタジー読みたい。もちろん図書館の本は濡らしませんよ。
蛇足ですが、東京を出る前、時間があったので品川の水族館に行ってきました。魚は好きなので水族館は一人でも行きます(美術館を一人で回るのと同じ感覚)。妖怪ウォッチとコラボしていました。
妖怪ウォッチなスタンプラリー。魚の水槽内に妖怪たちのイラスト。アシカショー、イルカショーも妖怪ネタ満載。妖怪ウォッチ、ほとんど知らないけれど、なかなか面白かったです。小さな子供たちもすごく喜んでました。