読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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本を読む気力

出先で、ふと時間が空いてしまった。
こんな時にカバンに文庫本でも入っていればよかったのだが、あいにく持っていない。外に出るときはたいてい本を持ち歩いているのだけれど、このところ本を読む気力がなく、今朝は準備する際に本を持っていくことを思いつきもしなかった。

仕事が忙しく、なおかつ、転職のことも考えないといけず、プライベートでもパッとしない日が続いている。
現実世界でいっぱいいっぱいで、現実と地続きであるような本を読む気には全くなれず、かといって、SFやファンタジー小説にも手は伸びない。かといって活字中毒が治ったわけではないので、もっぱらインターネットを眺めて時間を潰している。夜の読書に充てていた時間が、そのままダラダラと、インターネットの中の現実世界と地続きのはずなのに他人事感が溢れている文章群を読む時間になっている。ほんと無意味な時間である。

パッとしない日常が続いている原因は、先が見通せないからであろう。何が正解か不正解か分からない。決断が下せぬまま時間だけが過ぎていく焦り。目に見えないリミットがあるのではないか、それを知らず知らずのうちに過ぎてしまうのではないかという不安。
多くのことは望んでいないと思う。子供が欲しい。定年まで働き続けたい。特別なことではないと思う。しかし、それらを両立させるための選択肢は、地方の街には思った以上に少なくて、二十代後半の私にはもう時間がない。

ほんとうは、こんなときにこそ、本を開く余裕をもつべきなのだろうけど。歳をとればとるほど、自分の未熟さに直面し、冷静でいられない。