読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

MENU

#小説で振り返る私的2010年代

ツイッターを眺めていたら、面白そうなハッシュタグを見つけた。#小説で振り返る私的2010年代。

2010年から2019年までの各年の私的ベスト小説を挙げていくというタグだ。ベストセラーのリストから時代の空気が感じられるように、かつての自分が夢中になった小説の題名からは、本の内容だけではなくて、その本を読んだ時の情景までもが想起される。

さっそく書き出してみようと思い、過去の読書リストを探す。が、すぐに問題に気がついた。読書の記録をぼちぼちとつけ始めたのは2012年ごろから。このブログは2013年から。それ以前は生活の一部であった読書について記録しておこうなど、考えてもいなかったのだ。そして2010年、2011年というのは、私の人生において一番本を読んでいた時期でもある。週2、週3ペースで、「趣味の読書」のために、図書館に通っていた。
しかしそれだけ図書館に通い、本を読んでいたにも関わらず、何を読んでいたのか全く持って思い出せないのだ。記憶力が弱いことは自覚しているが、これはあんまりではないか。覚えていないのなら、あの何十時間にも及んだ本との蜜月時代を「無駄な時間だった」と指摘されても、言い返せない。
逆に読書記録をきっちり付けていた2013年、2014年は、そのリストを見ていると、面白いように記憶が蘇ってきた。ああこの本は、実習先の東北のとある町の古本屋さんで買ったのだった、こちらの本は就活の移動中に読んだな、だとか。もちろん中には、題名を見ても、本の内容も含め、何も思い出せないような本もあったが。
でも、だからこそ、2010年2011年、あるいはそれ以前の読書記録が残っていたらなと思う。私という人間がどのようにして構成されているのか、読書記録は私以上に雄弁に語ってくれる。
それでも僅かだが、思い出せる本はある。そのような、自分の記憶にしか残っていない本こそが、自分にとってものベスト本だとも考えられる。読書記録のない年も含め、とりあえず10冊挙げてみよう。

#小説で振り返る私的2010年代

2010年 『ミノタウルス』佐藤亜紀
2011年『カラマーゾフの兄弟ドストエフスキー
2012年『白鯨』メルヴィル
2013年『存在の耐えられない軽さ』ミラン・クンデラ
2014年『赤目四十八瀧心中未遂車谷長吉
2015年『岬』中山健次
2016年『ある島の可能性』ミシェル・ウェルベック
2017年『戦争と平和トルストイ
2018年『女王陛下のユリシーズ号アリステア・マクリーン
2019年 あと2週間で何冊読めるだろうか…

挙げてみた。
後半も結構辛かった。もっと挙げるべき本があった気がする。ブログに何度か書いたが、ここ数年は読書記録が続いておらず、途切れ途切れだ。やはり振り返りのためにも、将来の自分に読書記録を残しておいてあげることは重要である。続きやすい方法を考えないと…

ところでこの週末は、何もやる気が起きない。もしかしたら体調があまり良くないのかもしれない。そんななか『昏き目の暗殺者』を読書中です。