読書録 本読みの貪欲

近畿地方の某田舎町で一人暮らし中。

本屋めぐり。

就職試験の関係で某地方都市へ行ってきた。

せっかく地方都市まで出るのだから映画でも見ようと思ったが、帰りの電車の関係で観られず。
我が田舎町へ向かう電車は2-3時間に一本しかないのである。
『私の男』、観たかったなー。
我が田舎町の映画館では『私の男』の上映をしていない……
流氷に乗ってさようならの場面が映画ではどうなっているのか、非常に興味がある。

映画を見るほどの時間はないが、ただぼおっと座っているには長すぎる時間ができた。

ということで、本屋へ。

都市へ行ったら本屋か文房具屋へ行こうと決めているので、駅に隣接する本屋を回った。

一件目。

『私の男』の文庫本が山積み。大きな帯(カバーオンカバー状態)に包まれている。
映画化ってすごいことなんだろうなと改めて思う。
桜庭一樹は好きです。『私の男』は2-3年前に一度読んだ。

本探しを続ける。
帰りの電車の中でサクッと読める小説を、ということでモームの短編集『雨・赤毛』を購入。新潮文庫
外れのない小説を選びたい、しかも千円以内で、ということを考えるとなかなか冒険はできない。
傑作という形容をよく聞くが、未読であった本書を選択。梅雨だし。
ついでに無料のリーフレットを二枚と、素敵な絵葉書もお土産に加えた。

二件目。

空腹と喉の渇きを感じた。コーヒーを飲みたいと思い、店内に喫茶店を併設している本屋に入る。
喫茶コーナーは勉強をしている学生が多く、満席のようだった。
コーヒーは諦めて、本を探す。
と、見つけてしまった。KAWADE道の手帖 倉橋由美子。1500円也。2008年のムックである。
棚の前を行ったり来たりして、購入を迷う。

ムックを買うなら、文庫本を二冊買いたい。
でも倉橋由美子だよ。単行本未収録中編収録だよ。対談、桜庭一樹だよ。

結局、購入。
本との出会いは一期一会。買える時に買っておかず後悔したことも幾度かある。
ここは買うべきだろう、今買わないと次どこで出会えるか分からないし、と読書欲に言いわけしつつ購入。
映画観れなかったし、まあ、いいか……

読む。

本屋を出ると、すっかり疲れてしまった。
もう歩きたくない、お腹すいた……
ミスドでドーナツを食べながら、とりあえずムックを読む。

収録小説『私の心はパパのもの』は、『聖少女』のもとになった小説。
『聖少女』より構成がシンプルで、私はこちらの方が好きかも。
『聖少女』の語り手の男があまり好きじゃないので……
小説以外にも、倉橋由美子エッセイ人生相談(!)が収録されており、面白い。
倉橋由美子は初期作品が有名なようだが、私は中後期の長編が好き。
といっても絶版のものが多いので、すべてを読んだわけではないが。ムックには、作品解説や年表も載っており、新参者のファンにはとてもありがたい。
全集も発売されたことがあったのかー、所持している方が羨ましい。

電車に乗り込み、文庫を読む。
モームの短編は初読み。当たり前だが、面白い。
読後、作中で書かれていなかった部分を想像してみる。
どのあたりからデイヴィットは、神を裏切っていたのだろう……
『雨』は確かに傑作だった。

有名な作家や作品なのに、まだ未読の本がたくさんある。
その事実は人が生き続ける動機となりえる。
本を閉じた。車窓から町の灯りが見えてきた。我が田舎町まであと少し。

電車を降りる。雨はやんでいた。
全身が疲れて重い。ここまで疲れるともう活字は追えない。
帰って、大人しく床についた。

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今回の戦利品。

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