読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2014-01-01から1年間の記事一覧

2014年に読んだ本で印象的だった本5冊+α

年末。楽しみのひとつは読書ノートを見直すこと。アナログなノートに、読み終わったあたりの日付と題名だけを記すというシンプルな読書ノートをつけて3年になる。ノートは廃番となったミドリのMDノートライトA5横枠。今年でノートも半分まできた。 今年1年で…

来年に向けてほしい本

ゆく年くる年2015「貼り付け機能でプレゼントキャンペーン」「貼り付け機能で欲しいものが当たる!」らしい。思わず応募ページをブクマしてしまった。 欲しいもの、という言葉ですぐに思いついたのが羽根布団。あったかい、いい羽根布団が欲しいです。ニトリ…

色気より食い気なクリスマス 内田百閒『御馳走帖』を読み返す。

クリスマスである。今年は24日25日ともに平日であることもあり、普段通りに過ごしたという友人が多かった。私も例に漏れず、どちらの日もいつも通り学校にきて、実験して、論文をまとめていた。ネットを見ると、リア充を羨むあまりクリスマスまで憎むような…

生きづらさにお別れしたいときに読んだ詩集。廿楽順治『化車』

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉 体調を崩したり(クリスマス会・忘年会欠席)、車が壊れたり(ファンベルトとバッテリーの交換2万円)、論文が進まなかったりと(休んじゃった)、散々な週末だった。図書館も本屋も行けなかった…… 思い返…

不倫小説。井上荒野『誰よりも美しい妻』

そろそろクリスマス。クリスマスっぽい本でも読むかと思い図書館へ行くものの「クリスマス本コーナー」(図書館の企画棚)に並べられた絵本たちに興味は惹かれず、『クリスマス・キャロル』でも読めばいいのかと思うもそんな気にもなれず、いつも通りのセレク…

『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』NHKスペシャル取材班【読書感想】

年末年始だからか、なにかと忙しい。1日16時間くらいは大学にいる気がする(徹夜や泊りこみしてないだけいいのだろうけど)。12月に入ってがっつりと読書量が減ってしまった。昨日など桜庭一樹の読書エッセイシリーズ『お好みの本入荷しました』(大好きなシリ…

【日記】寒い夜の風呂読書

12月。ついに本格的な冬がやってきた。我が田舎町はどちらかといえば雪国なので、すでに道路も屋根も雪で白くなっている。雪化粧という言葉があるが「化粧」の域はもうとっくに越えている。ひたすらに白い世界である。定型的にいえば、一面の銀世界。冬が嫌…

正直な読書エッセイ 池澤春菜『乙女の読書道』

先日晒した本棚写真。今更ながら恥ずかしくなってきた。 本棚の写真が印象的な読書エッセイを読んでいる。ちょっと前から気になっていた読書エッセイ『乙女の読書道』。題名に「乙女」って。なんだか恥ずかしい。しかし表紙写真――著者と思われる若い女性とそ…

2015年手帳選び。ほぼ日手帳weeksにしました。

文房具好きのみなさんこんにちは。12月ですね。 12月といえば新しい手帳を決める季節。本屋や文房具コーナーにはずらりと新しい手帳が並ぶ。雑誌は手帳特集を組み、本屋には手帳術の本のみならず特定の手帳のためのムックまで並ぶ。ほぼ日手帳の本やNOLTY(旧…

【日記】平日ブックオフでの収穫。

本棚晒しのついでに本の整理をした。 その後さらに整理を続け、文庫は日本人作者棚と翻訳物棚に大雑把に分けた。 雑な分類だが、今まで整理された本棚というものを持っていなかった私は、それらの棚を見ては一人悦に浸っている。 1年以上かかりながらも『屍…

私はあなたを理解している、という傲慢さを暴く アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』【読書感想】

私の中のアガサ・クリスティランキング1位は『アクロイド殺し』であった。シェパード先生大好き。 が、まさかの非ミステリ小説がこの座を奪おうとしている。『春にして君を離れ』、めちゃくちゃ面白い。 人は死なない、探偵も出てこない、イベントすら起き…

流れに乗り遅れてる気もしますが本棚晒します。

読書感想ブログを書いているのになんだが、基本的に読んでいる本を知られたくない。 理由?そりゃあ、恥ずかしいからだ。 こんな本読んでいるんだと思われることが恥ずかしい。 自分の頭の中を晒してしまうようで恥ずかしい。 自意識過剰なのは分かっている…

ポール・オースター『幽霊たち』 柴田元幸訳【読書感想】

不思議な本を読んだ。P・オースター『幽霊たち』。 ポール・オースターの本を読むのはこれで2冊目。彼がどのような作家であるのかはまだ掴めずにいる。(一冊目は『ブルックリン・フォーリーズ』。ちなみにこの本の舞台もブルックリンだ) 代表的なアメリカ現…

村上春樹訳のディストピア小説 マーセル・セロー『極北』【読書感想】

「遠くへ行きたい」 #地元発見伝地元の魅力を発見しよう!特別企画「地元発見伝」 遠いところに行きたい。どこか遠いところへ。 よく思う。最近は、どこへ行っても結局おんなじ、などと冷めた風に思ったりもする。でもやはり、どこか遠くへ行きたい。いろい…

【日記】東京から帰ってきた。

東京から帰ってきた。四泊五日。帰ってきた田舎町はびっくりするほど寒い。とりあえずタイヤ交換した。キンドルに新しい本を入れて持っていったにも関わらずやっぱり本屋へ寄ってしまった。 今回の東京行きで読了したのは『ユービック』フィリップ・K・ディ…

ドラマ「すべてがFになる」(封印再度)を観ながら思い出とか感想とかを書きます。【読書と人生】

実はテレビを持っていない。別に意識が高いからではない。単にテレビを買う機会も金もなかっただけである。 普段テレビを持っていないから、友人の家やホテルに泊まったときなどはついついテレビを見てしまう。大学の実習で、二か月間テレビが見れない環境に…

死と生を考える長編詩。伊藤比呂美『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』

これは詩なのかエッセイなのか小説なのか。はたまた呪いなのか。そんなことを考えなのか読みはじめた詩人伊藤比呂美による『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』だが、読み終わった今はこう思う。そんな分類どうでもよい。 これはすごい本だ。図書館の詩集コーナーで見…

【第1回】短編小説の集い一言感想文。テーマB「写真」編

読みました。例にもれず幼稚な感想で申し訳ないのですが、感想文を書いてみました。 記載順は下記公式ページの順番に従います。『かつて‐そこに‐あった』『明るい部屋』は未読です。そのため物語の全てを感じることはできなかったのですが、面白く読めました…

読書週間!松岡正剛『読書術』

図書館で「読書週間」のポスターを見た。「公益社団法人読書推進運動協議会」によると2014年の読書週間は10/27‐11/9である。標語は「めくる めぐる 本の世界」。標語にはあまり詩的センスを感じないが、ポスターのイラスト(子どもが木造帆船の傍らで本を読ん…

【第1回】短編小説の集いの一言感想文。テーマA「ハロウィン・ホラー」編

【第1回】短編小説の集いの投稿作品のうち、テーマAの分を読ませて頂きました。「ハロウィン」と一言で言っても様々な作品があり楽しかったです。 せっかく読んだので感想を書こうと思い筆を執った(メモ帳を立ちあげた)のですが、なかなかうまい言葉が見つ…

吉野源三郎『きみたちはどう生きるか』【読書感想】

以前から気になっていた本を読んだ。 『君たちはどう生きるか』という題名に惹かれた。それ未だに「私はどう生きるべきだろうか」という青臭い問いが私の根幹をなしているからだろうと思う。 本自体の存在はだいぶ前から知っていたが、これまで手に取らなか…

光文社古典新訳文庫の短編集!ビアス『アウルクリーク橋の出来事/豹の目』【読書感想】

10月はあっという間に終わってしまった。もう次の金曜日が31日。ハロウィン。 ハロウィンにかこつけての飲み会があるのだが正直出たくない・・・・・・最近、飲んだ翌日に二日酔いからの偏頭痛に見舞われるようになってしまい、翌日のことを考えると思いっきり飲め…

映画原作!アゴタ・クリストフ『悪童日記』

移動時間の暇つぶし、のつもりで買ったらとんでもなく面白かった。アゴタ・クリストフ『悪童日記』。 題名はずいぶん前から知っていた。評判が良いのも知っていた。 今まで手に取らなかったのは、たぶんその題名のせい。「悪童」という言葉が気に入らなかっ…

旅行にキンドル。

1週間ばかり調査に出かけていた。 24時間365日、本の世界に浸りたい私には、外出時にも本は欠かせない。旅行なり出張なのに便利なのはやはり電子書籍である。一週間分の本を持ち歩くのはなかなか大変だが、電子書籍ならリーダー1つで良いので荷物を減…

フィリップ・K・ディックの短編集『地図にない町』【読書感想】

【第0回】短編小説の集いにて小説もどきを書いてみたところ、 id:kokorogudog様にフィリップ・K・ディック『地図にない町 ディック幻想短編集』をお勧めして頂いた。 早速図書館で短編集を借りて読んでみた。コメントを拝読し、はじめはこの本を一冊の短編集…

【日記】十月の三連休の読書周辺

三連休だった。カレンダーを見ると、体育の日。体を動かすこともなく三連休終了。 車通学ではなく、自転車通学の方が健康な体にも心にもいいんだろうなと思うも、寒さに負けて自転車には乗っていない。我が田舎町では最近、最低気温が10度を切った。手袋を出…

カーター・ディクスン『黒死荘の殺人』【ネタバレなし読書感想】

カーター・ディクスン『黒死荘の殺人』を読んだ。 カーター・ディクスンあるいはジョン・ディクスン・カーのことを知ったのは、綾辻行人『十角館の殺人』を読んだときであった。『十角館の殺人』には、登場人物たちの渾名として、古典ミステリ作家の名前がつ…

辺見庸『反逆する風景』【読書感想】

辺見庸は劇薬だ。物質と情報で満たされ現状に甘え切った現代日本に生きる私の頭をガツンと殴ってくれる。 先進国に倦んでいる傲慢さ。安易に「死にたい」と口にする甘さ。良薬口に苦し? 自らの生活を振り返る。口腔いっぱいに苦みを感じる。 私を取り巻く豊…

大江健三郎『他人の足』【読書感想】

心を失うと書いて「忙」しい。 最近ちょっと忙しかった。忙しければ忙しいほど心の肥やしたる本成分が枯渇する。 珍しいことに本を読む時間すら取れなかった。寝る前の読書タイムすら睡眠時間の確保に回してしまった。(まあ学生なので参考書や論文は読んで…

厚表紙+ゴムバンドノート!LEUCHTTURM1917 AGENDA購入!

新しいノートを買った!半ば衝動買いのようなものだった。後悔はしていない!今回新たに手を出したのは「LEUCHTTURM1917」のアジェンダ。LEUCHTTURMはロイヒトトゥルムと読むらしい。覚えられない。ロイヒト、トゥルム。ドイツ語。モレスキンからの移行候補…