読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ハードSFの洗礼を浴びる 『順列都市』グレッグ・イーガン【読書感想】

「SF おすすめ」などと検索すると、「ハードSF」なる言葉と共に紹介されている作家、グレッグ・イーガン。 ハードSF、少なくとも初心者向けでは無さそうな響きである。しかしグレッグ・イーガンの名前の横には「ハードSF」という言葉だけではなく、「傑作」…

『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(大木毅著)【読書感想】

『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(大木毅著)を読んだ。 岩波新書から出版されており、第二次世界対戦におけるドイツとソ連の戦争についてコンパクトにまとめられた一冊である。 以下、目次。 はじめに 現代の野蛮 第一章 偽りの握手から激突へ 第一節 スターリン…

人間の速度で進む戦争映画。『1917 命をかけた伝令』(サム・メンデス監督)【映画感想】

『1917 命をかけた伝令』(サム・メンデス監督)を観てきた。すごい体験だった。出来れば映画館で見てきてほしい。今までにない映像体験が待っている。 映画が始まってすぐに圧倒された。始まる前の予告編を眺めているときは寒いくらいだったのに、顔が火照…

『火星年代記』レイ・ブラッドベリ【読書感想】

有名なSFを読んでおこう読書の一環で、レイ・ブラッドベリ『火星年代記』を読んだ。年末年始のハヤカワSFフェアで大人買いした本の中の一冊。一泊二日の出張の間に読破した。レイ・ブラッドベリさんの本を読むのは「未来の焚書」を扱った『華氏451度』に続い…

レシピ3つのレシピ本。『いちばんおいしい家カレーをつくる』水野仁輔著

またまたすごい本に出会ってしまった。 『いちばんおいしい家カレーをつくる』というカレー本である。著者は「東京カリ~番長」で有名な水野仁輔さん。ネットメディアでも時々見かける名前である。著者は、カレーの本をたくさん出しておられ、私も何冊か読ん…

『闇市』マイク・モラスキー編【読書感想】

戦中戦後の日常であった「闇市」をテーマにしたアンソロジーを新潮文庫で見つけた。編者のマイク・モラスキーさんは、本の紹介によると早稲田大学国際教養学部教授で、日本の戦後文学やジャズ音楽がご専門という。このアンソロジーの特徴は選書にある。冒頭…