読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

平成生まれが昭和の恋愛小説を読む 『コーヒーと恋愛』 獅子文六

シンプルな題名に惹かれた。 『コーヒーと恋愛』。コーヒーと恋愛。 それこそ、ちょっと気取ったブログのテーマになりそうな取り合わせである。 しかしこの物語、50年前に新聞小説として書かれたものである。 50年前の大衆小説。 50年前の文学小説ならまだ分…

谷川俊太郎氏の声を聞く 『ボクらの時代 自由になる技術 80歳詩人の言葉を聞く』

テレビを持っていないので、なかなかテレビ番組を観賞する機会がない。 友人の家に泊まったテレビをつけると「ボクらの時代」という番組が放送されていたことがある。 あらゆるジャンルで活躍する著名人3人が、落ち着いた雰囲気で談話するという番組だ。 そ…

それでも人は宇宙を目指す 『ゼロ・グラビティ』

アルフォンソ・キュアロン監督『ゼロ・グラビティ』を見てきた。今更、と言うなかれ。 日本において、物事は東京および東京を含む関東圏を基準として語られることが多い。 日本の人口の四分の一は関東圏に集中しているとも言うし、ある程度はしょうがないこ…

週末、図書館へ行った

ここ2年ほど、図書館へは週1回ペースで通っている。 行くのは大抵週末であり、借りられる分だけ借り、一週間かけてせっせと読む。 図書館へ行く時の気分は常に同じではない。 小説を読みたい気分か、新書を読みたい気分か、大きな本を読みたい気分か、荷物…

『まだ、人間』 松本准平監督

気分が落ちた時、私たちには二つの選択肢が与えられている。(1)明るいコメディー映画を見たり、エンタメ小説を読み、気分を盛り上げる (2)シリアスな映画を見たり、暗く哲学的な純文学を読み、落ちた気分をとことん味わう私は(2)鬱戦略を採択する。 大学生…

小説『モンスター』 百田尚樹

美容整形の賛否はここでは問わない。 しかし世には「美容整形もの」とでも形容できる作品群がある。 例えば映画化もされた『カンナさん大成功です』『ヘルタースケルター』などなど。 整形ではないが漫画『脂肪という名の服を着て』なんかも入れても良いだろ…

秘密=自らの読書歴 『漂流 本から本へ』筒井康隆

今週のお題「ナイショにしていたこと」ナイショ、すなわち秘密。 とある物事を秘密とするのは様々な理由があろう。 私の場合、恥の意識ゆえに秘密とすることが多い。恥ずかしいから誰にも言えない。 その言えないことのひとつが、読んできた本である。 本棚…

就活生としての私と『無痛文明論』【読書感想】

ちょっと考えてみた。 というのも、就活に口出ししてくる親に、自分では珍しいぐらいにイライラし、読んでいる本を通して自らを客観視する必要を感じたからだ。就活生の皆さんは、親からの口出しをどのように乗り切っているのだろう。 以下、読書感想という…

『いますぐ書け、の文章法』堀井憲一郎

自意識過剰なため、良い文章を書きたいと常々思っている。 なので文章の書き方的な本をみると、ついつい買ってしまう。 そのようにして買った本の一つが堀井憲一郎『いますぐ書け、の文章法』。 さっそく怒られた。 文章を書くからには、きちんとした文章を…

週末読書 『葬送の庭』タナ・フレンチ

土曜日。 15時過ぎ。車で図書館に向かう。 その時間にしては珍しいことに、駐車場が満杯で、駐車場前には空車待ちの列ができていた。 まあすぐに空くだろう、待つこともあるまい。 スーパーで少し時間をつぶすことにする。スーパー内を一周し、揚一番やらシ…

私的自己啓発本解釈と『置かれた場所で咲きなさい』渡辺和子

自己啓発本は好きですか。私は好きだ。もちろん自己啓発本といっても様々な顔形を持っている。 軽い新書から3000円以上する単行本。 ライフハックやキャリア論から生活習慣に根付いたもの。 古いところだと論語や各種宗教経典もそうだろう。 新しいところな…