読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「知ること」「考えること」について考える。『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ著)【読書感想】

『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ著)を読んだ。 有名な作品なので題名のみ知っていた。 近未来を書いたブラッドベリの中長編である(解説には中編とあったが長編でいいと思う)。 テーマは「焚書」。ディストピア小説である。後半は戦争も出てきて、なかな…

ある日の本と文房具の自己満足日記。名古屋へ行ってきた編。

名古屋へ行ってきた。 少し時間が空いていたので、ぶらぶらと町を歩く。 名古屋ボストン美術館にてミレー展をみる。開館15周年記念らしい。 絵の感想は書かない。美術館へ行くと必ずミュージアムショップを覗く。 そして毎回展示会図録を買おうかどうか迷う…

自由度高すぎなスリラーに騙される 『駄作』ジェシー・ケラーマン

最終章を読みながら嫌な予感を感じていた。『駄作』ジェシー・ケラーマン。 酷いタイトルだ、と思う。何故好き好んでこんなタイトルの本を読まないといけないのか。 原題は『Potboiler』。訳者あとがきによると「金目当ての通俗小説、もしくはそうした作品を…

海小説!ジブリ映画『思い出のマーニー』の原作小説を読む【読書感想】

今週のお題「海か? 山か?」 物心ついたときから海が好きだった。船も魚もひっくるめてとにかく大好き。なので、海か山かと聞かれたら「海!」と即答する。 それは現実でも物語でも変わらない。 (ちなみに我が田舎町には海も山もある。魚美味しい。山には…

読書がつながる瞬間

読書を趣味としていると、以前読んだことのある本とそのとき読んでいる本がつながる瞬間がある。 直接的に繋がることもあるし、間接的なイメージによって繋がることもある。 その瞬間は、思わず目を見開いてしまう程の戦慄と喜びに満ちている。読書の醍醐味…

SF初心者の読む『夏への扉』ロバート・A・ハインライン

SF小説をあまり読んだことがない。 なぜならばSFを読む習慣がないから。 読書において習慣というものはとても大事だ。 本屋へ行き、無意識のうちに推理小説を探す一方でSF小説は無視している自分がいる。 いくら本屋へ通ってもSF小説に出会わないわけだ。二…

選んでよかったもの 大学ノート編

今週のお題「選んでよかったもの」全国の文房具好きのみなさん、こんにちは。文房具好き、と一口に言っても各々得意分野があると思う。 私が最も好きな分野は「ノート」である。日記や読書記録等にはいわゆる「高級ノート」を使っている。 が、私はまだ大学…

本の雑誌7月号は書斎特集!

2年ほど前から『本の雑誌』を購読している。 予約していた7月号を取りにいってきた。今更感は否めないが。表紙を開いて驚いた。 写真だ。 そこには円形の部屋をぐるりと囲むように配置された本棚の写真があった。普段の「本の雑誌」は、表紙を開いたところに…

立派に生きたいと思った 深沢七郎『楢山節考』

今日は某就職試験の合格発表があった。 発表時間までの焦る気持ちを落ち着かせようと、とりあえず本を読む。 名作を読んでおこうということで買った一冊。 深沢七郎『楢山節考』。第一回中央公論新人賞の当選作である。有名だから読んでおこう、という浅はか…

犬が語るミステリー 『ぼくの名はチェット』スペンサー・クイン

犬が好きだ。 くるくるとその場を回ったり、じっと窓の外を覗いている姿を見ると、こいつらは何を考えているのだろうかと思う。 ああ、犬と話せたらいいのに。 でもきっと人が犬のことを好きなのは犬たちが決して言葉を話さないからだ。 言葉の非万能性を教…

気分屋の気分が高揚してる時の読書

私は気分屋だ。気分屋は疲れる。 気分の変動に自分が振り回されるし、他人を振り回さないように注意しなければならないから。 だから気分屋から脱したいと思っている。 常に冷静に、自らの課題に粛々と取り組みたいと思うのだ。だが現実は、歳をとればとるほ…

モスクワ国際映画祭最優秀作品賞受賞!桜庭一樹原作映画『私の男』を観てきた!

昨日は7月1日だった。毎月1日に連続殺人の被害者が発見されるサスペンスといえばアンドレアス・グルーバー『黒のクイーン』。 でも一般的にいえば、毎月1日は映画の日でしょう。ということで、映画を見てきました。 以前、我が田舎町では『私の男』の上…