読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「夏の100冊」の季節がやってくる。

今週のお題「2014年、夏の予定」夏の予定、という言葉を見て考えた。予定などあってないようなものだ。 春夏秋冬、季節の移ろいに関係なく、代わり映えのない日々が過ぎていくだけだ。 2014年夏の予定……未定。先日、古本屋で買った本の間に「2008夏の100冊」…

中島らものエッセイを読む 『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』【読書感想】

中島らも『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』を購入。中島らもという書き手を知ったのは、中学生のとき、母親の本棚を覗き見したときであった。 『心が雨漏りする日には』という本を見つけた。当時『症例A』などの精神病系ミステリやサスペンスを好んでいた…

とにかく自由で面白い小説『不滅』(ミラン・クンデラ著)【読書感想】

読み終えた瞬間、頭からもう一度読みたい欲に駆られる本がある。 ミラン・クンデラの『不滅』。 これ、すごい。生涯手放さない本リストに追加した。 ちょっとした不注意で、本の地をボールペンで汚してしまって大変後悔している。面白い本に出会うと、その面…

モーム『雨』 書かれなかった部分を妄想してみる。

先日買ったモームの短編集から(買った日のブログはこちら)すべての本には「謎」が潜んでいる。 私たち読者はその謎の正体を知りたいがために本を読み進む。推理小説なんてその典型だろう。 探偵の謎解きが始まったとき、私たちは彼の言葉を一言も聞き逃すま…

本屋めぐり。

就職試験の関係で某地方都市へ行ってきた。せっかく地方都市まで出るのだから映画でも見ようと思ったが、帰りの電車の関係で観られず。 我が田舎町へ向かう電車は2-3時間に一本しかないのである。 『私の男』、観たかったなー。 我が田舎町の映画館では『私…

戦前×上流階級×同性愛 谷崎潤一郎『卍』

積読山の消化。 途中まで読み、放置していた本を手に取った。 谷崎潤一郎『卍』。前半はただの不倫小説(?)だったのだが、後半になるにつれ、事件性、物語性が増していき、結末は、まさかそこまで行くとは、というような地点にあった。 放置していたのが嘘…

『ひとりで死んでも孤独じゃない 「自立死」先進国アメリカ』 矢部武

人は歳をとる。 私もあなたもいつかは老人となる日がやってくる。もちろん老人になる前に亡くなる可能性もあるが、祖父母が存命であることや医療技術の進歩等を考え合わせると、あと50年ぐらいは軽く生きてしまう気がしなくもない。50年か……さて、50年後、私…

誕生日、99冊、本を売った。

人生とは行動の積み重ねである。この二十数年間でもっとも多く行った行動は睡眠であろう。 が、ここでは睡眠は除外する。次に多く取った行動は何だろう。主観的には読書だろう。 つまり私の人生は読書だったといえる。人生=読書な私にとって、本は文字通り…

悪夢な短編集 ブライアン・エヴンソン『遁走状態』

新潮クレストブックスに面白そうな題名を見つけた。『遁走状態』。表紙は、頭と顔を包帯でぐるぐる巻きにした男のイラストである。 裏表紙には「どこまでも醒めた、19の悪夢。」「ホラーも純文学も超える、驚異の短編集」とのコピー。 さらに、決めてとなっ…

今流行りのアドラーを読んでみた!

どうやら世間ではアドラー心理学が流行っているようだ。きっかけとなったと思われる岸見一郎著『嫌われる勇気』は我が田舎町の本屋でも、入口付近に山積みされている。 6月1日16時現在、『嫌われる勇気』のアマゾンのカスタマーレビューは294件、評価は5つ星…