読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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海洋冒険小説

スティーヴンスン『宝島』【読書感想】

ミスター・トリローニは、スクーナーの出航準備を監督できるよう、波止場の旅亭に泊まっていた。そこまでは歩いたが、うれしいことに道は岸壁ぞいで、そこには大きさも艤装も国籍もとりどりの船がひしめいていた。水夫たちが、ある船では鼻歌まじりに作業を…

北氷洋捕鯨小説『北氷洋』(イワン・マグワイア著)【読書感想】

発売当初より、書店で見ては読みたいなと思っていた小説をついに読んだ。イワン・マグワイア著の『北氷洋』。もうタイトルからそそる。そして文庫本の表紙絵。白波が立つ海の向こうには氷山があり、その手前には帆船、そして捕鯨ボートに乗った銛打ちと鯨が…

海洋冒険小説『引き潮』ロバート・ルイス・スティーブンスン、ロイド・オズボーン【読書感想】

『宝島』の著者ロバート・ルイス・スティーブンスンと彼の義息であるロイド・オズボーンによって書かれた海洋冒険小説『引き潮』を読みました。『宝島』のような子供向けの物語かなとも思いながら本を開いたところ、これが深みのある大人向けの物語だった。…

ちょっとマイナーな海洋冒険小説を読む J・メイスフィールド『ニワトリ号一番のり』

ときどき児童書というか、児童文学を読みたくなる。 とはいっても「子ども向けに書きました!」というような本(学校を舞台に子供が活躍する、みたいな)ではないもの。 対象年齢でいえば、小学校高学年や中学生向けの本になるのだろうか。中学生向けに書かれ…

モーム『雨』 書かれなかった部分を妄想してみる。

先日買ったモームの短編集から(買った日のブログはこちら)すべての本には「謎」が潜んでいる。 私たち読者はその謎の正体を知りたいがために本を読み進む。推理小説なんてその典型だろう。 探偵の謎解きが始まったとき、私たちは彼の言葉を一言も聞き逃すま…