読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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私の好きな詩ベスト10

現時点の好きな詩について記録しておこうと思う。1 会田綱雄『伝説』2 村野四郎『秋の犬』3 萩原朔太郎『遺伝』4 井伏鱒二訳于武陵『勧酒』5 衣更着信『孤独な泳ぎ手』6 石原吉郎『居直りりんご』7 高村光太郎『あなたはだんだんきれいになる』8 四元康祐『…

【読書感想】小池昌代編『恋愛詩集』 恋愛詩を超えた恋愛詩たちをよむ

大好きな詩集、小池昌代編『通勤電車で読む詩集』の続編、同編者による現代詩のアンソロジー『恋愛詩集』を買ったのは一昨年の夏の終わりだったと思う。そしてそれは予想通り、私の読書の歴史の中の2016年を代表する一冊となった。 買ってから約二年がたった…

池澤夏樹=個人編集『日本文学全集29 近現代詩歌』

都会で学生時代の友人に会った。 その帰り道に本屋へより、前から欲しかった、池澤夏樹=個人編集『日本文学全集29 近現代詩歌』を買った。 ところで都会へ出ると建物の多さに圧倒される。 特に生活の場であるアパートやマンションの数に圧倒される。 ベラン…

詩人との出会い。

昼休みの時間に立ち寄ったコンビニで、なんとなく日本経済新聞を買った。 さっと紙面に目を走らせ、いつもの癖で一面の小コラムに目を留めた。日経新聞は「春秋」だ。 と、そこに、よく知った名前を見つけた。 四元康祐。私の一番好きな現代詩人である。 コ…

会社の中に潜む詩 『現代詩文庫 179 四元康祐詩集』

シルバーウィークが終わってしまった。 聞いた話によれば次にシルバーウィークが5連休になるのは11年後とのこと。 ブルーマンデー、サザエさん症候群、休み明けの出勤を嘆く言葉は数あれど、嘆いたところで出社日はやってくる。 さて。シルバーウィーク。久…

詩のこころとは? 嶋岡晨『詩のたのしさ』

詩の本を読んだ。嶋岡晨『詩のたのしさ』(講談社現代新書)である。平易で読みやすく、詩の引用も多々あり、そしてそれらの詩の作者別の検索表が載っており高評価。個人的には、好きな詩である高村光太郎の『道程』の引用があり嬉しかった。高村光太郎の詩…

初任給で買った本。『衣更着信詩集』

金曜日の夜だからビールを飲まないといけない気がする。 そんな社会人1年生の夜。 プルトップを開け、アルミ缶を傾けると、タンサンが喉を駆ける。 ビールを飲みたい、思いつつ飲む発泡性リキュール。 ゴールデンウィークからのダメ人間モードで、すっかり…

「サヨナラ」ダケガ人生ダ 『画本 厄除け詩集』井伏鱒二

井伏鱒二といえば『山椒魚』。小説家というイメージが強く、詩はほとんど読んだことがなかった。 それでもどこかで聞いたことのあるフレーズ「コノサカヅキヲ受ケテクレ」「サヨナラダケガ人生ダ」。井伏鱒二が、于武陵の漢詩『勧酒』を和訳したものだ。「人…

風呂で詩を読む。『孤独な泳ぎ手』衣更着信【読書感想】

秋頃から時折、小池昌代編著『通勤電車で読む詩集』という本を風呂読書中に読んでいる。何度も読んでいるうちに、自然とお気に入りの詩は変わっていき、初読時には大して心に残らなかった詩が今はとても好きになったりもしている。再読、繰り返し読むって大…

死と生を考える長編詩。伊藤比呂美『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』

これは詩なのかエッセイなのか小説なのか。はたまた呪いなのか。そんなことを考えなのか読みはじめた詩人伊藤比呂美による『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』だが、読み終わった今はこう思う。そんな分類どうでもよい。 これはすごい本だ。図書館の詩集コーナーで見…

対詩を読む 四元康祐×田口犬男『対詩 泥の暦』

詩の善し悪しは分からない。 国語の授業はちゃんと聞いていなかったので(授業時間=読書時間と勝手に定義し本ばかり読んでた)、詩の歴史も読み方もよく分からない。 けれども詩っていいなあと思う。 対詩というもの 対詩、という言葉を知った。『対詩 泥の暦…

谷川俊太郎氏の声を聞く 『ボクらの時代 自由になる技術 80歳詩人の言葉を聞く』

テレビを持っていないので、なかなかテレビ番組を観賞する機会がない。 友人の家に泊まったテレビをつけると「ボクらの時代」という番組が放送されていたことがある。 あらゆるジャンルで活躍する著名人3人が、落ち着いた雰囲気で談話するという番組だ。 そ…