読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『死刑にいたる病』櫛木理宇著【読書感想】

SFでも買うかと寄った本屋で見つけた一冊。早川書房の文庫棚で、SF小説たちに挟まれて売られていた。早川文庫の例に漏れず、普通の文庫本よりもほんの少しだけ、背が高い。 櫛木理宇さんの小説を読むのはこの『死刑にいたる病』が初めてである。表紙の裏の著…

2020年に観る『シン・ゴジラ』(庵野秀明監督)。【映画感想】

Amazonプライムビデオで映画『シン・ゴジラ』を見ました。家にDVDもあるので、今回で3回目か4回目かの視聴でした。初めて見たときは、「普通に面白いな」くらいの感想だったのだけれども、二回三回と回数を重ねるたびに面白くなっていく気がする。私はこの映…

『2001年宇宙の旅(決定版)』アーサー・C・クラーク著 伊藤典夫訳

有名SFを読んでおこう、と昨年末に早川書房の電子書籍セールで買ったアーサー・C・クラーク著『2001年宇宙の旅』を読了した。世間的には同題名のキューブリック監督による映画の方が有名なのだろう。「2001年宇宙の旅」で検索すると、映画のことばかりが…

『インターネット文化人類学』(セブ山著)【読書感想】

『インターネット文化人類学』という本を読んだ。はてなブックマークにも時々名前のあがる、「オモコロ」などのネットメディアで活躍するライター、セブ山さんによる、インターネットに生息する人々の生態を解説する一冊である。 この本の裏表紙の著者紹介に…

『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』J.D.ヴァンス

アメリカという国は近くて遠い国だ。太平洋を挟んで隣国であり、我が国の社会経済に多大な影響力を持っている。テレビをつければ毎日のように大統領の名前が登場するし、ホワイトハウスやニューヨーク証券取引所の映像もよく目にする。それだけ身近な国であ…

『ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤』(コーマック・マッカーシー著)【読書感想】

4月。年度が代わり、陽気は春めいてきた。しかし世界では引き続き新型コロナウイルスが猛威を奮い続けている。日本でも感染者は三桁の日が続いているが、一方で非常事態宣言はまだ出ていない。私は今のところ普段通りの生活を続けている。平日は仕事へ行き、…