読書録 地方生活の日々と読書

趣味が読書と言えるようになりたい。

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2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

戦争×女学院×ミステリ『倒立する塔の殺人』(皆川博子著)【読書感想】

先の4連休は本を読んで過ごしていた。今年の自主課題図書であるトルストイの『アンナ・カレーニナ』と4連休前に買ったばかりのSFアンソロジー『日本SFの臨界点』(恋愛篇・怪奇篇)を併読しつつ、合間の気分転換にミステリやら新書やら(『ペスト大流行:…

『推し、燃ゆ』(宇佐見りん著)【読書感想】

珍しく文芸誌を買った。河出書房新社の『文藝 2020年秋号』である。河出書房新書のTwitterをフォローしており、そこで今号の特集「覚醒するシスターフッド」を知り興味を持った。「シスターフッド」という言葉は初めて知ったが、惹かれるものがあり買ってし…

『感情教育』(中山可穂著)【読書感想】

『感情教育』、といってもフローベールの著書ではない。中山可穂さんの長編小説で、野間文芸新人賞候補作にあがっていた物語である。 女性同士の恋愛をテーマにした小説という前情報を知り手に取った。少し前に読んだ『キャロル』(パトリシア・ハイスミス著…