ミステリ選びのセンスの私的衰退(2013年末)
何気なく図書館へ寄ったら、年末年始の休みに入っていた。
よくよく考えれば師走の27日である。
立派な年末。あと4日で大晦日。大学にも人が少ない気がしなくもない。
本棚の前でどの本を読めば良いのか分からない私。
このままでは年末年始に読む本がない。
年末で金欠気味なことを省みず古本屋に行ってしまった。
先日からの海外ミステリ熱が下がっていないため、海外文庫コーナーを漁る。
しかしなかなかピンとくる本がない。
全然ない。
久しぶりのミステリだからだろうか。
でも、それにしても食指が動かない。
目の前には本が並ぶのに。
なんだか、自分に失望した。
本を選ぶ直感には自信がある。
いや、あった。
読む本読む本すべてが面白い、という時期が確かにあった。
けれども、と今の私は思い直す。
小説があれほど面白かったのは自分が若く、本に擦れていなかったからにすぎないのではないか。
大人になって大切なものを見失う。
なんて陳腐な言葉だろう。
でも今の私にはその陳腐さがぴったりだ。
結局クリスティを飽きずに読んでいた頃が私とミステリの蜜月だったのだ、とも思いたくもなるが、まだまだ私が読んでいない名作はどこかの本棚に埋まっているし、これからも次々と発売されるはず、と考え直そう。